当日その場で直すのと、家に帰ってから直すのはまったく違う作業です。時間があり、道具があり、やり直しがききます。
壊れたからといって捨てる必要はありません。小物の故障は、種類がそれほど多くありません。
直せる故障は5つ
| チェーンが切れた | 丸カンでつなぐ。いちばん簡単 |
|---|---|
| 飾りが外れた | 丸カンが開いていた。閉じ直すだけ |
| 金具が曲がった | ヤットコで戻す。1〜2回まで |
| 石が取れた | 接着し直す。爪で留まっていた物は難しい |
| 留め具が壊れた | 留め具ごと交換する。部品だけ売っている |
この5つで、実際に起きる故障のほとんどが片づきます。必要な道具はヤットコ2本と丸カンだけです。
チェーンが切れたとき
いちばん多く、いちばん簡単な故障です。
- 切れた場所の両端の輪を確かめる
- 丸カンを1つ、前後にずらして開く
- 両端を通して、元の位置に戻して閉じる
- 指で軽く引いて、すき間が無いか確かめる
丸カンは横に広げないのが唯一のこつです。輪が変形すると、元の丸に戻りません。開き方は金具を替える記事で説明しています。
切れた場所が輪ではなくチェーンの途中なら、その一節を取り除いて丸カンでつなぎます。少し短くなりますが、見て分かるほどではありません。
石が取れたとき
ここは、どう留まっていたかで難易度が変わります。
- 接着だった:接着し直せる。古い接着剤をきれいに取ってから
- 爪で留まっていた:爪が開いている。戻すと折れることがある
- 枠に入っていた:枠が広がっている。閉じられれば直る
1番目なら、古い接着剤の層を取るのがいちばん大事です。上から重ねると、厚みが出て浮きます。接着剤の選び方は接着剤の記事にまとめています。
2番目は、無理をすると爪が折れて元に戻せなくなります。大事な物なら、手を出さないという判断もあります。
曲がった金具は、1〜2回まで
| 1回目 | ヤットコで戻せる。問題なく使える |
|---|---|
| 2回目 | 戻せるが、その部分が弱くなっている |
| 3回目 | 折れる。戻す前に交換する |
同じ場所を何度も曲げると、金属は必ず折れます。「また曲がった」と思ったら、その金具は交換の時期です。
ピアスやイヤリングの金具は、部品だけ買えます。金具1つのために全体を手放すことはありません。
留め具は、交換が早い
ネックレスやブレスレットの留め具が壊れたら、直すより替えるほうが確実です。
- 壊れた留め具を、丸カンを開いて外す
- 新しい留め具を、同じ丸カンでつなぐ
- 金属の色を合わせる
3つ目を忘れると、そこだけ色が違う状態になります。留め具は小さいので気にならないと思いがちですが、首の後ろは意外と見られます。
このとき、長さを調整するチェーンを一緒に足せます。直すついでにサイズも直せるわけです。詰め方はサイズの記事にあります。
直さないほうがよいもの
- 人から借りた物:持ち主が直し方を決める
- 爪留めの石:折れると戻らない
- 一体成型の部品:分解できない
- 肌に触れる部分:接着剤で直さない
4つ目は安全の話です。ピアスの芯やキャッチを接着で直さないでください。素材が分からなくなり、はがれた破片が肌に触れます。
直す前に、写真を撮る
分解する前に、元の状態を撮っておいてください。
- 全体を1枚
- 壊れた場所を寄りで1枚
- 分解の途中も、迷いそうな所で1枚
小さい部品は、外した瞬間に向きが分からなくなります。写真が1枚あれば、そこで止まりません。
作業する場所
| やる | 明るい所。白い紙か布を敷く(落とした部品が見える) |
|---|---|
| やる | ふたのある小皿に、外した部品を入れる |
| やらない | 絨毯の上、暗い場所。落とすと見つからない |
小さい部品を1つ落とすと、そこで作業が止まります。白い紙を敷くだけで、その事故がほぼ無くなります。
直したあとの確認
- すべての輪が閉じているか(指で押して確かめる)
- 軽く引いて、抜けないか
- 指でなでて、引っかかる所が無いか
そして、直した物を本番でいきなり使わないことです。家で数時間つけて、外れないことを確かめてから持ち出してください。
直すより、部品取りにする判断
直せない物でも、捨てる前に取れる部品があります。
- 丸カン:まだ変形していなければ、そのまま使える
- チェーン:切って別の物に使える
- 留め具、金具:色が合えば他に回せる
- 飾り・チャーム:土台を替えれば生き返る
とくに4番目です。金具が壊れただけで、飾り自体は無事ということがよくあります。金具を替えれば、また使えます。
取った部品は、種類ごとに小分けして保管してください。まとめて1つの袋に入れると、必要なときに探せなくなります。
直しきれなかったときの使い道
| 肌に触れない場所へ | かばん、持ち物の飾り。多少の傷みは見えない |
|---|---|
| 汚し用にする | もともと傷んでいるので、汚しを入れる衣装に回せる |
| 練習用にする | 丸カンの開閉や、塗り替えの練習に使う |
3番目は地味に役立ちます。新しい技術を、大事な物でいきなり試さない。壊れた物が1つあれば、そこで試せます。
持ち物に付け替える方法は持ち物で見せる記事で扱っています。身につけない場所なら、素材が分からない物でも使えます。
まとめ
- よくある故障は5つだけ。ヤットコ2本と丸カンで足りる
- チェーンは丸カンでつなぐ。前後にずらして開く
- 石は古い接着剤を取ってから付け直す
- 同じ金具を3回曲げない。交換する
- 白い紙を敷いて作業する。落とした部品が見える
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